宇都宮に帰って昼飯に餃子を食べることにした。改札を出てからパタパタパタパタものすごい早足で歩いた。早足で前方に進みながら、何を急いでいるのだろうと考えた。空腹である。時間もない。そして、あ。トイレも行きたいのかも!で、それがひとつ済んだら安心してゆったりする。やりたいことが同時に襲ってくる瞬間だ。たいてい職場でもそうだ。電話・トイレ・食事・原稿書き・資料読み・喫煙・珈琲・メールの返信などを同時にしたくなり、大して忙しくないのに、てんてこ舞い。この瞬間が好きで仕方ない。
パセオという駅ビルに「みんみん」があるのでチラリと覗くと、12人ほど並んでいた。こりゃダミだ。どうせ並ぶなら本店にしようと、繁華街まで15〜20分ほどパタパタ歩いていく。実は以前に1度だけ宇都宮に来たことがある。その時はカウンター席のみの「香蘭」で食べ、変わりダネの多い「イキイキ・ギョーザ」で食べ、「みんみん」に並んで食べ、「正嗣」の冷凍をテイクアウトして帰ってきた。今回、行く前にネットをチラッと見たのだが、有名どころは結構食べていることになるようだ。
歩きながら、川上澄生の版画を使い続けている店をチラチラ覗いて歩いたのだが、この話はまた次回。みんみん本店に着いたら大変な人であった。行列に萎え、空腹に屈し、手前にあった「
シンフー」で、ひとまず胃を落ち着けようと決めた。こちらは楽勝で座れる。この差って……。入ってすぐ気になったのが、各テーブルに紙コップ類がいっぱいあったこと。まずは紙コップで水が出て来た。
ビール党は萎えるであろう生ビール480円。紙コップの謎がとけた。ぬるい。
手前が「焼餃子(ニンニク入)」200円、奥が「ピリ辛ゴマ入り餃子」250円。どちらが好きかと言えば「ピリ辛ゴマ入り餃子」。具が赤く染まっていた。個性のない餃子である。近所のいつものラーメン屋の餃子が食べたくなった。
さて、では本気餃子を食べに行こう!と店を出てみんみんを再び見るも、行列が減る様子はない。それどころか膨れ上がっている。そこを通り過ぎて横道に入ると正嗣。正嗣の方が行列が少ないので、正嗣に並ぶが、キャパはみんみんの方があるので、あっちの方が回転は良さそうだ。正嗣に並びながらも代わりばんこにみんみんを偵察。そもそも我々は気が短く行列が苦手だ。あー、進まない…とイライラ。みんみんの行列の近くに立っていた警備員のようなおじさんが「30分待ちだね」と言っていたので、正嗣もそのくらいか。こりゃダメだ、とあっさり止めた。自分と同じくらい気が短い人との旅は非常に楽だ。
列に並ぶことをあっさり放棄しました。正嗣。