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# 生涯最高のおはなし
よく本屋に行くと出版社が出している無料の文芸誌がある。暇つぶしによかろうと100%手にとる。で、部屋に放り出したり、湯船に浸かる時に読んだりしている。短編が多く、意外に何度も読んでしまう。捨てるタイミングを見失ったままに。

そのうちの一冊に高橋源一郎の恋愛小説があり、その中でカップルの男性の方が女性に向かって、昔読んだ本の中に出ていた愛し合う2人の会話を話して聞かせる場面があった。

「『さあ、今日はどんなことをしよう』と一人がいう。すると、もう一人は、『なんでも』と答えるんだ。
『なんでもじゃ、わからない』
『きみと一緒なら、なんでも』
『じゃあ、あらゆることをしよう』
『ああ、あらゆることをしよう』
二人は、そういって、あらゆることをした。思いつく限りのことは、なんでも。二人ができる楽しいことはすべて。二人以外のことはみんな忘れて、時間も忘れて、二人は、ただ好きなことをするんだ。夏の最後の日のことだった。一日が終わり、二人は、その日の出来事が始まった大きな樹の下に戻った。
『ぼくたちは、あらゆることをしたね』一人はいった。
『しなかったことがひとつだけあるよ』もう一人はいった。
『なにを?』
『なにもしない、ということだけはしなかったね』
『永遠に、これが続けばいいのにね』
『ああ』
『永遠に、二人で、あらゆることをできたらいいのにね』
『そうだね』
二人はそういって、別れるんだ。でも、また、その樹の下に戻ってくる。なぜなら、一鳥では完全ではないことを、二人はよく知っていたから」


ぐっとくるね。これ、実は、あたしが30年近く一番大好きな本でもある。こんな箇所あったっけ?と思って、週末に本棚から引っ張り出してみていたら、素敵な箇所を見つけた。

「プー, きみ朝おきたときにね, まず第一に, どんなこと, かんがえる?」
「けさのごはんは, なににしよ? ってことだな。」と, プーがいいました。「コプタ, きみは, どんなこと?」
「ぼくはね, きょうは, どんなすばらしいことがあるかな, ってことだよ。」
プーは, かんがえぶかげにうなずきました。
「つまり, おんなじことだね。」と, プーはいいました。


結局、まるまる読んでしまった。やっぱり最高なんだよ、この本は。あたしはプーになりたかった。
| comments(2) | trackbacks(0) | 23:35 | category: 本の話 |
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コメント
さわやかなお話ありがとうございます。
個人的にはプーさんのお話の方にひかれました。
余計なお世話ですが、一鳥→ひとり?
| | 2008/11/20 2:04 PM |

>名無しさん

上も下もプーの話なんですよ。
上はプーとクリストファー・ロビンの会話。
誤字失敬!ありがとございます。
| タコ | 2008/11/21 2:33 AM |

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