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# 今夜は思い込み満載でチャボロを語る
昨日は、チャボロ・シュミットを見るため、杉並公会堂へ行った。杉並公会堂というのは、昔は公民館のようなところだったらしいが、今は公共施設とは思えないような立派な音楽コンサート用の施設となっている。関係ないが、以前、南口にちょいと住んでいたことがある。

前回、チャボロに会ったのは4年前のことだった。あたしがチャボロに対して抱いている感情は、一言で言えば、愛おしさ。もちろん彼はジャンゴ・ラインハルトの後継者と呼ばれ、マヌーシュ・スウィング・ギターの名手である。ちなみにマヌーシュとはジプシーのことで、マヌーシュ・スウィングはフランスで生まれたジャズなのだが、ジプシーの哀愁を大いに含んだその音は、あたしに少しだけ流れるジプシーの血を呼び起こす(妄想もしくは思い込み)。恋が生まれそうなバーのカウンターで「タコちゃんはジプシーみたいな人だ」と言われると、あたしの中では2つの音が聴こえてくる。マヌーシュ系の音とファンファーレ/ファンファーラ系の哀愁を帯びつつもハイテンションな音。どうあがいてもハイテンションではないから、自分のイメージに合う音はマヌーシュ系だなと勝手に思い込む。頭の中でマヌーシュギターを奏でるチャボロが出て来る。こうなると、もう男の言うことなど耳に入ってはこず、あたしは何か大事なタイミングを逸してしまう。後悔はない。

チャボロは気まぐれらしい。バンドを組んで精力的に活動するのもイヤで、カフェで演奏して生計を立てている時期もあった。それでもギターが好きで好きでたまらないのは変らない。今はバンド編成で活動している。4年前に見た時は甥っ子のサムソン・シュミットの公演で来たのだが、いい赤ワインを差し入れしてもらった彼らは、公演前だか公演中に楽屋でさっそく開けていたらしい。上機嫌だけどちょっとはにかんだように出て来るチャボロはとってもキュートなおじさんなんだけど、演奏を始めるとすごい。で、終わるとメンバーと小さい声でこそこそお喋りし、楽しくてたまらない風にくすくす笑う。そして曲が始まるとまたすごいチャボロになった。ギターを弾いている以外では、ずっとくすくす笑っていた。来日公演が終わって帰国の際、チャボロはさみしくて空港で目に涙を浮かべていたそうだ。それを読んであたしも目に涙を浮かべ、友人にそのページを送り、友人も目に涙を浮かべた(と思う)。その話も書かれた2004年の来日公演の話はここで読める

そして4年後。新アルバムの「セブン・ジプシー・ナイツ」を引っさげてやってきた、という話がようやく冒頭に繋がるわけだ(繋がってよかった)。開園後、1曲目から不覚にも幸福感が押し寄せてきて泣きそうになった。あたしは感情の器が小さいのですぐ涙が出てしまうのだが、一緒に行った友人に「泣きそうだった」というと「俺も俺も」と言っていたので、みんなそうだったのかもしれない。コステルのヴァイオリンもとてもよい。美しく感情に響く音、小粋なリズム、最高に心地のいいスウィング。休憩の時に男性らが「今日のスウィングはすごいね」と唸っていた。あたしも言ってみたい。「今日のスウィングはすごいね」。

決して押し付けがましくないのに、幸福感で満たされていく。小粋な音なのに、その表情はとても豊かだ。あの音は、あたしにとってはチャボロそのものであり、チャボロ楽団(?)そのものだ。うまく言えないけれども、あたしが漠然と感じている“生きること”の形があの音の中にある気がする。人が生きることへの愛おしさや生きることそのものへの切なさとかね、と、どんどんほら話のように話が大きくなってきたが、思い込みが強いので、実は今は本心からそう思っている。

今回も、チャボロおよびチャボロ楽団は、相変わらず演奏しているか小さい声でお喋りしてクスクス笑っていた。演奏とチャボロ&チャボロ楽団の人柄にみんなすっかり魅了され、会場全体があたたかな愛で包まれている感じがした。最近、そんなことを書いたなあと思い出したところ、水野晴郎のシベ超イベントの話だったので、それはさておき、アンコール以降は「これで終わりかあ」と思ったからか何なのか、また泣けてきた。でも、実は明日も行くのである。とっても楽しみだけど、これでまた当分会えないのかと思うと、もう始まる前から切ないのである。いっぱいの幸福感とちょっとの切なさが抱き合わせでくるところが何とも。人生は素敵だ。

帰り道、いい歳をした我々はチャボロの曲を上機嫌に口ずさんで歩いていたが、そんな年甲斐もない大人がほかにも複数いた。いい晩だった。
| comments(4) | trackbacks(0) | 00:46 | category: 音楽 |
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コメント
杉並公会堂・・・なんと懐かしい響きでありましょうか。
子供の頃、ここのコンサートにちゃりんこで通ったもんでした。当時(ああ、もう30年以上前だよ)も一応「コンサートホール」として機能してはいたんです。都響がよくコンサートをやっておりました。

そーか、立派になったんだ・・・(遠い目)
| アリーマ | 2008/06/23 6:39 PM |

>アリーマさん

最初の3行はアリーマさんに捧げました!
荻窪→アリーマさん→安斎が、あたしの中ではセットになっています。かなり偏ったアリーマさん像ですね。

>そーか、立派になったんだ・・・(遠い目)

あたしはビフォアを知らないからわかりませんが、
公共スペースは眩しいほど白く、吹き抜けや緑なども駆使し、インテリアには木材を使うなどなど、明るい印象を与える場でしたよ。
| タコ | 2008/06/24 12:43 AM |

>最初の3行はアリーマさんに捧げました!

おお、そうだったんですね。
なんだか心にきゅっとくるもんがありました(嬉)

「荻窪→安斎」は今日この頃のワタシ的荻窪のすべてといって良いので、結構正しい姿だと思います。
ああ、安斎の鰻恋しい季節だなあ。

>公共スペースは眩しいほど白く、吹き抜けや緑なども駆使し、インテリアには木材を使うなどなど、明るい印象を与える場でしたよ。

昔の建物は、暗い印象だけど結構落ち着いていて、学校の講堂をアップグレードしたようなところでした。木材はインテリアではなく建材だったようなイメージ。
しかし、アレはワタシが子供の頃にしてもう相当に古かったので(人間なら齢65だな)、二代目が暖簾を受け継いで立派にやっていても不思議はアリマセン。
いや、公会堂の話ですがね。
しみじみ。
| アリーマ | 2008/06/24 1:08 AM |

>アリーマさま

>なんだか心にきゅっとくるもんがありました(嬉)

お、今度、有効活用してみます!(←黒い)

鰻シーズン、もうじきですねー。
是非、この夏は尾花にもいらしてください。
酒を呑んだ後は、東武にでも乗って、
鬼怒川温泉でもいきましょう。

暖簾を継いだ2代目の勇姿も見てやってください。
| タコ | 2008/06/24 2:29 AM |

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